1型糖尿病とともに30年近く生活をしてきた。かつては、測定までに3分かかる血糖測定器を使って血糖値を測っていたし、インスリンの注射はシリンジの注射器を使って(いや、現在もだけれど)治療をしていた。
そして、医療機器の進歩は本当に素晴らしい限り!
最近では、点ではなく、線で血糖値の推移を見ることができるCGMと呼ばれる医療機器から、インスリンの注入器をカチカチ右へ回して、食事ごとに腹や太ももに打つ必要すらないインスリンポンプ(もちろん、ボーラスウィザードやインスリンの単位などで、インスリンポンプを操作することはあるけれど)、そして、今、話題なのが、かざすだけで血糖値が測れる、というグルコースモニタリングシステム。
このシステムは、血糖値を点ではなく、線で見ることができるので、本当にすぐれものである。モニターをかざせば深夜帯の低血糖に気づくことができるし、血液を採取しなくても血糖値が測れるものだがら、1型糖尿病の人だけでなく、その周りにいる家族にとっても有難い医療機器だろう。
そして、こういったデバイスの進歩で、あまり努力をすることなく、1型糖尿病の僕のQOL(生活の質)は極めてよくなっているわけだ。ありがたいことに。
では、自分自身で努力していることは何があるのだろうか。
- 外出するときにジュースみたいなもの(ブドウ糖)や血糖測定器を常に持ち歩いているとか
- 血糖値を1日4回は測るとか
- 財布の中に、私は糖尿病です、というカードを入れているとか
そういった荷物のおかげで、外出するとなると、バックパックを背負わなければいけないのである。面倒なことに。だから、バックパックを背負うことも、1型糖尿病のために、僕が努力していることの一つなのだ!
あと、僕が一番長くやってきたこととして、
食事制限がある。
それもカロリー制限である。もちろん、制限という言葉を聞けば、かなり厳しい食事制限をイメージするかもしれないけれど、僕はだいたい1日で2000kcal〜2500kcalぐらいの食事を食べている。1500kcal以下になることもまずないし、3000kcal以上になることもない。もちろん、当たり前なんだけど、厳しい食事制限でもない。
ただ、できれば3食、同じ時間に食べることにしている。血糖値の安定のために・・
そういう食生活を既に20年以上も続けているせいだろう。体重は多いときで63kg、少ないときで60kg。そう、僕の体重の上下動は限りなく狭い範囲なのだ(この前、肺炎になったときは、60kgを割り込んでヒヤッとした・・)
では、なぜ、2000kcal〜2500kcalの食事制限を守れているのか?
それは、30年前に僕を食事指導してくださった栄養士の先生がとても怖い方だったからである(笑)。今でも、少しだけ、あの栄養士の先生の言うことを聞きながら、僕は1型糖尿病の治療をしているようである。制限しているつもりはないけれど・・(2)へ続く