「もうちょっと、持効型インスリン(Basal)を減らしたらどうだろう」
そんな提案を受けた。基本的にBasalを減らしたり、増やしたりするのは、超奥手な当方。Basalを簡単にいじれば血糖値は乱高下する、という信念がなかなか頭から離れない1型野郎である。
診察室で僕は腕を組みながら、ない頭を振り絞って考えること数秒。
Drは単純に「低血糖を減らす」という信念のもと、提案したに違いなかった。たしかに、ここ数年を振り返れば、だいぶ低血糖のサイン(自覚症状)は感じにくくなったし、なんか変だと思って血糖値を測れば、いつもだいたい50mg/dlである。
おまけに、血糖値をリアルタイムで持続モニタリングするCGMという最新デバイスも今は使っていないわけだから、ここは素直に低血糖を不安視するDrの気持ちに従った。
減らした持効型の単位は1単位
なんと1単位。こんなことで頭を悩まし、Drの言うことにも怯えてしまう1型野郎だから困った奴だ。自動車を運転する方ならばおわかり頂けると思うけど、タイヤの空気圧を0.1kg減らしたぐらいの微量なインスリン単位の調整である。
たかが、0.1kgの空気圧を減らしたぐらいで、ハンドリングも、乗りごごちも変わった!
と感じるドライバーはまずいないし、僕だってわかるはずもない。ただ、このわずかな1単位の変更で、低血糖が減って、HbA1cも今のまま安定(たぶん7.0%〜7.5%ぐらい)すれば、万々歳である。
そんなわけで今まで18単位ぐらい打っていた持効型インスリンの単位は、ここ数ヶ月の経過を経て13単位まで減った。そして、昨日から始まった1単位という微量な持効型の減量計画で、いったい何か変わるか、今の段階では全くわからない。
平均血糖値を頼る
血糖測定器を頼りに、7日間、14日間、30日間の平均血糖値をみれば、およそ150mg/dl〜160mg/dlで落ち着いているのである。持効型のインスリンを減量しているのにもかかわらずである(笑)。そして、今後の血糖値がどのように微妙に変わるのか、少し様子見である。
低血糖も自覚がなかなか出来なくなったとはいえ、血糖値が40mgとか50mgとなると、なんか変だ、という感覚はある。以前までは70mg/dlを下回れば、冷や汗や動悸などはあったけれど、それはさすがになくなってしまった。
無自覚性低血糖はちょっと面倒
そんな僕は無自覚性低血糖なのかもしれないが、何も気がつかずにいきなりドーンと倒れてしまう、ということはないだろう、きっと。けれど、なんか変だ、という感覚が少しでもあれば、すぐに血糖値を測らなければイケナイのは、病歴が長いゆえなのか。少し面倒ではある。
そりゃ、僕のDrだって、低血糖が心配になる理由もわかる気がした・・持効型インスリンの単位を・・(2)に続く・・