このご質問は必要なインスリンさえ入れれば好きなものを好き放題食べられるという考えでいいのでしょうか?の続きになります。
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息子は、入院中、ご飯を通常の患者さんの倍の500g食べていて、その炭水化物からインスリンを計算していました。普段の生活に見合った量での勉強ということだそうです。
栄養士さんは、「将来は今のようにいかないけど、今は好きなもの食べていいから」と言います。息子は真に受けて、ファーストフードやコンビニなどの炭水化物を調べて、食べあさる気満々です。節度なく食べ続けるのではないかと心配しています。言われたように温かく見守っていこうと思っていますが、血糖値の管理を甘く考えてるようで心配です。
中1で発症されたとのこと、病気とは直ぐに向きあえましたか?
回答:あらためてのご質問を頂き、ありがとうございました。私(患者)の経験から、回答をさせて頂きます。あらかじめご了承下さい。
中1で発症されたとのこと、病気とは直ぐに向きあえましたか?
私の場合、入院中に1型糖尿病だと診断されるまでが相当落ち込みました。30年も前のことですので、正確な記憶は残っておりません。ただ、母親の話しですと、病院の食事にも手をつけなかったみたいです。配膳された食事が手つかずで、固く干からびたご飯がそのまま戻されて行くのを見るたびに、母は心を痛めていたそうです。発症を知らされてからももちろん落ち込みみましたが、3日目あたりから医療者の指示に従って、インスリン注射や血糖測定を始めたと思います。
また、今でもこの病気と向き合えているかどうか、と問われればYESともNOとも答られないように思います。30年という年月を過ぎてさえ、今なお1型糖尿病という病いで嫌気がさすときがあるからです。
それと同時に、この30年の経験で、自分なりの治療の技は磨けたように思います。病気に関すること(たとえば治療も含めて)は、ほとんど何も言わない両親でした。そのため、中学や高校時代では、勝手気ままに病気の治療もしていたように思います。ただ、何も言わない両親のおかげで、この病気と向き合うのは自分自身なのだという感覚が生まれたのかもしれません。
息子は、入院中、ご飯を通常の患者さんの倍の500g食べていて、その炭水化物からインスリンを計算していました。普段の生活に見合った量での勉強ということだそうです。栄養士さんは、「将来は今のようにいかないけど、今は好きなもの食べていいから」と言います。
私も発症したときには、当時成長期ということもあってか、カロリー制限こそあったものの低カロリーの制限食ではありませんでした。しかし、中学生ながらですが、これ以上は食べてはいけない、という食事に対する変な意識はありました。一方でインスリンを打つことさえためらう患者様もいらっしゃるのが現状です。
血糖値の管理を甘く考えてるようで心配です。
私も発症して1年くらいは、1型糖尿病になった緊張感からか、きちんと血糖値を測っていました。しかし、年数が経つとともに1型糖尿病との生活にも馴染んできて、次第に血糖測定の回数は減りました。
今の私の経験から言えば、外食や買い食いをした時こそ、きちんと血糖値を測ることが大切だと思います。血糖測定の積み重ねで、適正なインスリン単位が見えてくると思うからです。ですので、ご子息様がファーストフードやコンビニなどの炭水化物を調べるということが、この病気と向き合う第一歩をきちんと受け止められていることなのだと私は感じています。
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