嫌いなものを問われれば、
給油マークがつきっぱなしの車、用を足したあとに気付くトイレットペーパーのない公衆便所、それときゅうりがそっと混ぜてあるサラダ、を思い浮かべる。
用を足したあとに気付くトイレットペーパーは特に最悪。以前、駅の公衆便所で大を終え、気づけばトイレットペーパーがなかった。とても混んでいた公衆便所だったもんだから、となりの便所のものを拝借することも出来なかった。頭は真っ白、おしりは真っ黒。そそくさとジーンズを上げて、ものがパンツに付かぬ様、内股で歩いて、他のトイレに飛び込んだ・・正直、アホンダラ。
下痢に始まり、下痢に終わったのは先週の1週間。最初は娘が下痢になった。その下痢が今度は嫁さんに伝染った。そこに嘔吐も加わって、嫁さんは苦しむ日々。10分おきにトイレに駆け込む嫁を見て、僕なりに看病はしたけれど、今度は僕が伝染ってしまって下痢になった。
そんな我が家のトイレはかつてないほどの大忙し。黙々と3人の下痢を処理するトイレ。ついには、便座の裏が真っ黄色になった。なんとも厳しい1週間だった(笑)
こんな時の血糖値は、急上昇と急降下の連続。なんとか食事だけは食べようと、食前に血糖値を測れば330mg/dlという高血糖。ため息とともにインスリンを打って、少量の食事をとる。そして2時間後の血糖値は、まさかの40mg/dl。今度は低血糖の対策でブドウ糖を飲む。すると血糖値は250mg/dlまで跳ね上がった。正直、イラついた。
人智を超えて、血糖値は揺れ動く。糖尿病の治療では、いろいろと技術は必要だけれども、もはや他の病いの猛威に為すすべなし。炭水化物にフォーカスした食事と理屈で考えたインスリンの単位でさえ、いったいどこへやら。
家族のために、ひとしきりの家事を終えて寝床につけば、今度は眠れない。布団の中を右へ左へ格闘しながら、ようやく眠りについた。しかし、すぐに目を覚ます。そこから、また寝付けない。頭の中の不眠スイッチが、カチッという音とともに、突然ONになったようだった。
1型糖尿病の治療にインスリンは欠かせない。けれど、インスリンだけで血糖値をうまく制御できるものでもない。血糖値を狂わせる要因はいろいろある。だから、何も出来ないことが悩ましい・・風邪になると、そんな屈辱感が頭に湧き起こって、ベットでゾンビのようになっているアホンダラである。