今回の記事は、前回の「何を信用して治療してますか」の続きになります。糖尿病の治療で大切なのは「自己管理」。これは、耳タコな情報。誰だってわかって、そんなこと。そして治療の選択をするのは、最後は糖尿病患者さんです。そのために、先生のご意見、専門の看護師さんのご意見、管理栄養士のご意見、耳を傾ける情報は色々ありますが、最後、「どの治療を選ぶか?」は糖尿病の患者さん自身です。あなたには、あなたなりの生活スタイルがあり、すべての人が同じ生活スタイルではありません。そのため、あなたの生活スタイルに合った治療を、あなた自身で探すのが、「自己管理」だと僕は考えてます。
病院通いだけでは、自己管理の本質には辿り着けない
なぜでしょうか?一つ目は、ただでさえ、混雑している病院。先生や看護師さんは制約のある時間の中で、あなたに最適な治療法を見つけ出してくれる、そのような努力をされている方々です。ただ、診療時間内にあなたのライフスタイルを細かく伝えることは可能でしょうか?二つ目は、あなたのライフスタイルを正直に、先生や看護師さんへ伝えていますか?お酒をいっぱい飲んでいる方や食べ過ぎているライフスタイルを送っている方は、その事実を先生や看護師さんへ伝えているでしょうか?僕ならできません(笑)だけど、医療者は、そのような事実をしれば、あなたに合った適切な治療法を伝えてくれる、そう僕は信じています。だけど、僕なら伝えません(笑)恥かしいですから・・
先生や看護師さんはプロフェッショナル
もしキチンと伝えれば、あなたの血糖値を確実に下げる方法をきっと、あなたに伝えてくれます。だけど、あなたのライフスタイルを伝えなければ、細かい点の修正、例えば酒を飲みすぎた、食い過ぎた、運動してない時、どのように対処すればいいか?そこまで教えていただくことはできません。「伝えるのが恥かしいライフスタイル」そのようなことをあなたは医療者へ伝えられますか?
糖尿病の「正確な知識」が最後はあなたを助ける
そのために、知ってほしい言葉があります。それは「エビデンス」という言葉です。医学界では、様々な大規模な調査をして、「こうやれば血糖値が確実に下がる」、そのような実験(すいません、ちょっと言葉は悪いですが)をし、データを集め、公開しています。大規模なものから小規模なものまで。これをエビデンスといいます。そして、患者にとって「このエビデンスを理解すること」が、糖尿病の知識を正確に身につけ、あなたに合った治療法をあなた自身で見つける術だと僕は思っています。医療者へ話しづらいライフスタイルを送っている人ほど、読んでおくべきだと僕は考えます。
では、どうしたら、そのようなエビデンスにたどり着けるのか?これは次回の治療で信頼できる本でお話ししたいと思います。