低血糖かな、と先日、揺れる電車の吊り革に捕まりながら思った。
けれど、わざわざ血糖測定器を出して、パチンと音を立てて指に穿刺をし、今度は出た血液をセンサーへ入れるというのは、なんとも手間のかかる作業である。おまけに指からの出血が止まらなければ、テープをつけたりと、その対応もかなり億劫である。だって、人混みの電車の中だったから(笑)
なんて面倒なのだ・・
その上、血糖値が本当に低ければ、ブドウ糖やジュースも飲まねばならないわけだから、それこそ2重、3重の手間がかかる。この時の、測定結果は84mg/dLと微妙な結果だった。ジュースは飲まなかった・・
そして、いつ低血糖に襲われるかわからない、インスリンを打っている1型ならびに2型の糖尿病患者さんにとって、低血糖をきちんと把握することはとても大切なことなのだから、血糖測定はやるしかないのである。
じゃあ、血糖測定器の測定時間がほぼ0秒になったところで、面倒な手間はかわらないのである。面倒なのは、穿刺器具を使って血液を出す作業。そう、僕にとっては測定時間よりも侵襲性の方が問題なのだ。
血糖測定は面倒臭い。測定時間が3分だった30年前のものに比べれば、今のは5秒で早く、穿刺器具も使いやすいものになった。正直に言えば、素晴らしい医療機器の発展である。
ただ、発展する医療機器に慣れればなれるほど、もっと便利な医療機器がほしくなる。毎回、毎回、針を刺して、血液を出せねばならない血糖測定器よりも、皮膚上に常駐させるCGMや、今話題のフリースタイルリブレを使えれば、我が1型糖尿病人生のQOL(生活の質)がより高いものになる。
そして、血糖測定はやはり手間だ!と思うとどうなるか。そう、
血糖測定しなくなってしまったのが、過去の当方
測らなくなってしまった当方には、以下のような理屈も頭に浮かんだ。
インスリン注射をするために、必要な血糖測定ではある。だけれど、血糖測定は十分条件でしかない。つまり、血糖を測定しても、血糖値は下がらない。こういう訳のわからない言い訳が自分の中では許されてしまうのだった。
そのため、血糖値は自分の感覚で判断し、インスリンの量も過去の経験値をもとに単位決めをしていた。ただ、当方のこのやり方じゃあ、HbA1cが高いのは当たり前である。新しく便利な医療機器に触れてしまうと、かつて進化を遂げて面倒じゃなかった医療機器すらも、面倒に感じてしまうアホンダラの欲望は本当に恐ろしい(笑)