先日、ある友人と、串揚げを食べに行った。カウンター席に座り、酒を交わしながら、串揚げを30本くらいは食べた。そこは関西発祥の串揚げ屋さんで、気づけば25年以上、東京のど真ん中にお店を構えている老舗。さすが、食の台所と言われる関西の、きめ細やかな串揚げに、アホンダラの涎は嫌でも垂れた・・
串揚げ三昧
僕は日本人であることに幸せを感じた。アスパラガスの串揚げ、ぎんなんの串揚げ、牛肉の串揚げ、はすの串揚げ、えびの串揚げ、このような食材の宝庫とも言える串揚げなどは海外で食べられるはずもないからだ。次から次へとたくさん出てくる串揚げを食べた。
ただ、困ったことがあった。正直、このような串揚げの、炭水化物量はいつもわからないである。
インスリン(Bolus)を打ち込まなくていいの?
という友人の言葉で、食事のうまさにすっかりインスリンの注射を忘れていた1型野郎。そして、頭が究極に混乱する串揚げたち(笑)30本の串揚げと聞けば、かなりカロリーオーバーな食事に聞こえる。いや、実際にカロリーオーバーだ。
カロリーにフォーカスしてインスリンを打つならば、かなりの単位(量)を打たねばならないだろう・・
ただ、今の僕は、カーボカウントを使っている。カーボカウントとは、僕なりに噛み砕いて言えば、カロリーではなく炭水化物量にフォーカスして、インスリンの単位を決めるやり方だと僕は思っている。
炭水化物量(ほとんど、糖質量)
そんな30本程度の串揚げの炭水化物量(このブログでは糖質量と置き換えても良し)は、正直わからなかった・・ただ、
That is 揚げ物 only.
だから、炭水化物(糖質)の量は少ないと思った。酒席(もちろん僕は酒を飲まなかったけれど)でもあったので、とりあえず、控えめに、4単位の超速効型インスリンを打ち込んだ。そして串揚げを食うだけ食って、あとで食後の血糖値を測ってみようと思った。
普通に食事をするときは、だいたい7単位か8単位のインスリンをうっているのだけれど・・
そして串揚げの際に打った4単位というインスリンで、食後の血糖値は安定していた。炭水化物量がわからないときは、とりあえず、だいたいの炭水化物量の目安を決めて、少量のインスリンを打って、食後の血糖値を測っている病歴30年の不眠野郎。
インスリン依存の患者(IDDM)として
いつも有難いなあ、と思うことがある。何かに集中する(今回は串揚げに熱中しすぎたけれども)と、何かを必ず忘れているのである。
インスリンを打たなくていいのか・・
血糖測定はしたのか・・
ぶどう糖はちゃんと持っているか・・
という他人からのメッセージである。
測った血糖値を見て、他人から「あなたの血糖値は高いね」などと言われれば、そんなものは、全くもって、有難くもない、批判されたような、メッセージとはなる(笑)。
1型だったら、このような高い血糖値も当たり前だ。お前に何がわかる。
とも言いたくなってしまう。
ただ、何かをリマインドしてくれる他人からのメッセージは、本当に感謝である。