この記事は夕食後の悲劇 Part3の続きになります。

時計はPM11:00を指した。僕の具なしレトルトカレーのような下痢は収まる気配もなく、その後、何度かトイレに向かった。

そして、もう一回、血糖値を測ってみる。

448mg/dLだった。

ここ30分で測った血糖値の流れは、554mg/dL→480mg/dL→448mg/dL。

先ほど打った5単位のインスリンが、ようやく効き始めたのだろうか。

とはいえ、血糖値はまだ400mg/dLオーバーだし、なおかつ下痢も続いていたので、注意が必要だった。そして僕の家内は救急相談センター#7119に連絡すべきか、悩んでいた。

#7119とは

救急車を呼ぶべきか、悩んだ際に連絡できる救急相談センターであり、住まいの市区町村に相談できる窓口がある。

東京:救急相談センター

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/soudan-center.htm

大阪:救急安心センターおおさか

http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000052526.html

神奈川:地域救急医療情報センター

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f211/p3265.html#kyukyu_center

はっと思いついたように、家内が言った。

「ケトン体をもう一度測ってみたら」

う、うん、そうしよう。僕は、すぐさま、ケトン体が測れる血糖測定器を取り出し、ケトン体を測る。

ピーッ、血糖測定器の音は大きく部屋に響き渡る。

β-ケトンの測定値:1.0mmol/L。

先ほどの、1.4mmol/Lからは0.4もダウンした。再び僕は添付文書を見る。

血糖値が300mg/dL以上で、ケトン体の測定値が1.5mmolを超えた場合、糖尿病性ケトアシドーシスを発症する危険がある、と添付文書には書いてあった。

血糖値はまだ400mg/dLオーバーだったけれど、僕はほっと胸をなでおろす。なぜか。だって、β-ケトンが少しずつ下がっていったので、ケトアシドーシスの不安からはなんとなく解放された気がしたのだ。血糖値は放っておけば、そのうちインスリンが効いて、下がってくるだろう、と思った。

そのまま、救急相談センターへは連絡することなく、時間の経過を待つことにした。

 

続きは次回で・・

 

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