久々の更新となって大変申し訳ない限りである。言い訳をさせて頂ければ、現在の生業でもある翻訳の仕事が忙しかったのと、ちょっとした用事ができてしまい、更新が疎かになってしまった…
ということで、今回は、早速、眼科を受診してきた。
かれこれ30年も1型糖尿病を抱えていれば、合併症の1つや2つは当たり前になってくる。その合併症の重症度を抑えるために、日々血糖値のコントロールに邁進する当方である。
網膜症とステージ
眼科を受診したところ、単純性網膜症とのことだった。ステージで言えばA1ということになる。ただ、最近10年間の血糖値は、その前の20年に比べればだいぶ落ち着いているので、眼科医も心配することはないとのことだった。
糖尿病になると、糖尿病教室というものに半ば強制的に参加させられる(笑)。いわゆる糖尿病の勉強であるけれど、その中で、目の合併症についても学ばされる。
目の合併症には、
単純性網膜症
増殖前網膜症
増殖性網膜症
と下に行くにつれ、悪くなっていく。
ただ、昔に比べたら、失明する患者さんの数もかなり減った、という話しは、糖尿病の先生達からよく聞く。
もちろん、失明する人がまったくいなくなった、というわけではないけれど、それだけ良好な血糖コントロールができるように、良いインスリン製剤や2型糖尿病の人にとっては飲み薬も開発されたということだろう。
ステージの進み方
以前もお話ししたことだけど、糖尿病の世界からの目の症状は上に書いたとおりだと思うけれど、眼科医から見た目の症状にはステージというものがある。
A1→A2→B1→
という風にステージ化されている。A1は単純性網膜症であり、A2は増殖前網膜症、ステージがBの段階に入ると不可逆(前に戻ることができなくなる)になり、B1は増殖性網膜症であり、このステージに来ると血糖コントロールを良好に保っただけでは、目の状態は元に戻らなくなる。
当方の現在の状態はA1であり、かなり落ち着いているらしい。
「このままだと、どうなるのでしょうか?」
と率直に聞いてみたところ、血糖コントロールが良くなれば、A0(いわゆる網膜症なしの状態)に戻ると思いますよ、とのこと。
「じゃあ、今後Hb(ヘモグロビン)A1cが7.0%-7.5%だとどうなりますか?」
と少し突っ込んで聞いたところ、
そうなると、A1、A2、A3、A4と、ずーっとAのまま進行します、と驚いた答えが返ってきたのだった。血糖を良好な状態に保てば、またA0(いわゆる網膜症なしの状態)には戻るということだ。そのラインが、合併症予防のための目標であるHbA1c(%)7.0未満なのである(糖尿病連携手帳p28)
だから、もし網膜症と診断されても慌てず、しっかりと今の状況を受けとめて、基本の血糖コントロールに心を配って欲しいと思う。
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