30年前に1型糖尿病になったときには厳格な食事制限があったものの、今回は骨折の手術で入院しているためか、食事制限があまりない。そのため、小腹が空けば、おせんべいだの、チョコレートなどのおやつを食べ、炭水化物を計算し、カーボカウントに沿ってインスリンを注射している当方。
今週の金曜日から、骨折した骨盤へ徐々に徐々に荷重をかけるため、ついに左足をついて歩く練習をするという。手術したおかげで、またリハビリをすれば歩けるようになるというが、仮に原始時代に同じような骨折をしていたら、僕はどうなっていたのだろうか。理学療法士に聞いてみた。
「おそらく、動けず寝たきりになって、亡くなっていたことでしょう。」
という、なんとも切ない回答が返ってきた。ただ、手術にしても、現代の医療技術は間違いなく進歩を続けていて、それは1型糖尿病の治療にも同じことが言えるだろう。
インスリン製剤の発展
30年前のインスリン製剤に比べて、今のインスリン製剤はかなり進歩したのではないだろうか。かつては、インスリンの構造を人工的に変化させたインスリンがなかったために、Rと呼ばれるレギュラーインスリンとNと呼ばれる中間型のインスリンを打っていたのを覚えている。
その後、1日に1回ないしは2回打つ持効型のインスリンは登場し、はたまた最近では、薬の値段が安い持効型のインスリンまで登場した。
また、超速効型インスリンでは、faster-acting insulin aspart(超・超速効型インスリンと呼べばいいだろうか)は現在、日本では発売されていないが、このブログ更新時点で、開発は第3相である。
血糖値の測定の歴史
血糖値の測定方法もかなり進化した。30年前は、血液を尿糖試験紙のような紙へのせて、その後、血液を拭き取り尿糖試験紙の紙の色が変化することで、血糖値を測定していた。このような測定方法は「比色法」とも呼ばれる。
また、時が経つにつれ、上記のように比色はせず、血液を酵素と反応させ、発生する電気量を算出して血糖値を測る血糖測定器が主流となった。このような測定方法は「電極法」とも呼ばれる。
またまた、時が経つにつれて、今度は血液ではなく、体の中を流れる間質液を利用して24時間血糖値を測る(間質液なので、血糖値とは言いづらいだろうけれど…)CGMやFGMも登場した。最大のメリットは、間質液で測定するため、針をさして血液を出さずとも、血糖値を測れることと、24時間の血糖値(特に睡眠時)がわかることだろう。
インスリンや血糖測定器など、いろいろなものが進化しているけれど、今後の発展にも期待したいところ…