高血糖の時はインスリンを増量して打つのが当たり前だと思っていた。食前に高血糖であればインスリン増量、食後に高血糖であれば追加打ちでインスリン増量。そんな感じで、かつての筆者は高血糖を防ぐようにしていた。だが、あることを知ってから、筆者は恐る恐る増量することに変えた。
高血糖が起こっている理由
この原因を筆者は一つ見落としていた。昔の筆者は高血糖になれば、食事を食べ過ぎた!これがまず一番に頭に浮かぶ。だから、次回食べる時にはインスリンを増量して打っていた。それでも高血糖が続くようならば、もっとインスリンを増量。これを繰り返していた。
しかしながら、高血糖の原因は打ったインスリンの単位が多すぎるために起こっているものもある。どのような現象かと言えば、インスリンを打ち過ぎたことによって起こる低血糖の存在である。むろん、この低血糖に気づく場合もあれば、気づかない時もある。
この低血糖が引き起こす高血糖
昔の筆者はあまり血糖値測定器で血糖を測っていなかった。食前だけだった。食前が高ければインスリンを増量し、次の食前が高ければもっと増量した。しかし、この2食の間に気づかない低血糖が起こっている場合がある。
そうなると、どうなってしまうのか?
低血糖が起こると、体の機能が血糖値を上げるぞ!と働くことがある。これが働かない時は低血糖昏睡に陥ってしまうだろう。もし、血糖値を上げるぞ!機能が働いた場合に血糖値は勝手に上がり出す。そのため、次の食前の血糖値が高くなってしまうのだ。
これをソモジー効果と呼ぶ
これを防ぐには、食後の血糖値を測るのがオススメである。高血糖を見逃さずに追加打ちで対処が可能だし、低血糖の見落としもない。そうすれば、インスリン量はもっと少なくて済むかもしれない。医療費の削減にもつながり、あなたにとっても厚生労働省にとってもお得である。
そんな低血糖もなく、高血糖が数日続く場合にのみ、筆者は持効型インスリンの増量を考える。それも恐る恐るの単位を増量する。なぜなら、持効型を上げれば、時に1日の血糖値は低空飛行してしまう。そんな中で食事の時に超速効型を打てば、もっとひどい低血糖になる。
また、その低血糖の反動で起こるかもしれない高血糖。これがとても厄介なのである、なんせ下がりにくい。重症な低血糖を起こすと2,3日血糖値が下がらなくなる、それに似たような感じである。そんな経験をしているためか、持効型インスリンの増量はちょっと慎重になってしまっているのである。
筆者の場合のインスリン単位の決め方を整理
・ 面倒だが基本的には3食きちんと食事するのが前提
・ まずは今のインスリン単位を守る
・ 高血糖の原因を探るため、食後の血糖値測定をする
・ 食後に低血糖を起こすようなら、食前のインスリン単位を下げる
・ 食前に低血糖なら、食事のインスリン単位ないしは持効型インスリンの単位を再考する
それでも高血糖が続く場合には
・ 感染症にかかってないかチェックする
・ 歯周病にかかってないかチェックする
・ 不眠症になっていないかチェックする
筆者はこのようにチェックしている。なぜかと言うと、上記3つはすべて筆者が経験していることだからである。これを調べてもダメならドクターへ相談する。だけど、色々調べても乱高下するのが血糖値。本当に面倒くさい。