この記事はカーボカウント(基礎)の続きになります。主に1型糖尿病の方へ記事を書いておりますが、普通の糖尿病患者さんも参考程度に知っておいたほうがベターかな、と思います。

 

1日の総インスリン量の記録はOKですか?

1日の総インスリン量にアップダウンはあるにせよ、だいたいのインスリン量は把握できたかと思います。あまりにアップダウンが激しい場合など、平均をとるのがベターかな、と思います。例えば、一昨日は30単位、昨日は40単位、今日は50単位、そのような方は40単位でいきましょう。

 

総インスリン量を計算して何がわかるのか?

まず、一つ目が

血糖を正常な値に下げるために何単位打つべきなのか?

これがわかります。例えば、今、血糖値を測ったら300mg/dlだった。これを120mg/dlに落としたい。今まではだいたいの経験値と勘で「インスリン単位」を決めていた方。そのような方には、かなり有効です。これはインスリン効果値と呼ばれています。

もう一つは

食事を取るときに、何単位打つべきなのか?

これもわかります。食事の炭水化物量がわかれば、「よしっ、この単位を打とう」。食事に打つ際の単位数も、今まで経験や勘に頼っていた方には、かなり有効です。これを英語ではCarb Ratio(炭水化物のインスリンの比率)と呼ばれています。

 

覚えるのが面倒そうだ・・そんな方には

今のインスリンの打ち方でいいので、ご自身の血糖測定を7回(朝食前、2時間後、昼食前、2時間後、夕食前、2時間後、眠前)、きちんと測るところから始めてみましょう。血糖が高くたって、ショックを受けることは全くありません。なぜか?血糖値を測定することに意味があるからです。なぜ?インスリン量がきちんと合っているか調べるためです。血糖値が高ければ、誰でもショックですが、それはHbA1cを下げる通過点であり、気にすることは全くありません。

 

焦らず、ゆっくりでいいですよ。あなたのペースで

面倒くさければ、この記事を思い出した時にチャレンジしてみるのもいいと思います。そりゃ、だれだって、面倒くさい時はあるし、やる気がある時もある。いいのです、あなたのペースで。それが「自己管理」。少し時間に余裕ができた時や、やる気が出た時は、もう一度、読み返してもらえれば嬉しい限りです。とにかく、糖尿病との付き合いは長い・・あせらず、ゆっくりと。次回はカーボカウント(実践:上級編)へ続きます。

1型糖尿病ブログ(HOME)へ戻る

style="display:block" data-ad-client="ca-pub-9555026920353566" data-ad-slot="6014657333" data-ad-format="auto">