縁の下の力持ちか、それとも必要のない製品なのか?
筆者が糖尿病を発病したは約30年前。治療にも必死であったためアルコール綿を使用していた。アルコール綿で消毒して血糖値測定、アルコール綿で拭いてからインスリン注射。アルコール綿は当時3種の神器であった。
発症後3年目ぐらいから
アルコール綿をあまり使わなくなった。なぜかと言えば、持ち歩くのが面倒だった。それと長年の使用経験から必要性をあまり感じなくなったためである。アルコール綿で消毒しなくとも、体に異変は起こらなかった。そんなことから、何となく消毒しなくなっていった。
筆者にとって、強いてアルコール綿の重要性を言えば、注射後の血液を吸い取ってくれる。だって注射後に出てきた血液を拭かないと服について汚れてしまう・・もはや消毒という意味では使わず、そんな嫌な経験でたまにアルコール綿を使った。
アルコール綿を使っていなかった時代
糖尿病にすっかり慣きったころ、アルコール綿は全く使わなくなり、注射器や注射針を何回も使い回していた。それでも体に異変はなかった。だけど、そんな自己流のやり方をしていると変な妄想が時々浮かんだ。こんなことやっているといずれエイズにでも感染するのではないだろうか?
こういう妄想が膨らむと本当に怖い。ドクターにもこんな事を聞けないし、不安になった筆者はまじめにエイズ検査を受けたことがある。もちろん、他人と注射器を使い回していなければ限りなく可能性はゼロ。そうなのであるが、そんなことも知らない筆者はビビるにビビった。
当たり前であるが陰性であった。ただ血相変えてエイズ検査を受けたことを思い出すと、本当にアホンダラで恥ずかしい・・
エイズよりもB型肝炎
医師に聞くところによると、エイズは血糖測定器ぐらいの針では感染の可能性は相当低いらしい。だけど、B型肝炎はなかなかしぶといらしく、感染力も強い。ただ他人と使い回せば、これが前提であると思われる。
心配になった方は一度検査されておくことをお勧めする。その心配が筆者には理解出来るからである。注射器や血糖値の穿刺針を他人と使い回ししていなければ、まず問題はないと思う。だけど、増大する不安の方は恐ろしい、そう筆者は思うので、心配な方は思い切って検査して安心することが肝要だと思う。
海外にいた時のアルコール綿
たまたま、血液検査を受けたことがある。アルコール綿など使わず、あの太い注射針を腕にブスっと挿された。びっくりした筆者は思わず、
「アルコール綿で拭かないの?」
臨床検査技師に聞いた。
「えーっ、アルコール綿で拭くの?」
その技師はまことに驚いた顔で返答してきたのである。その上、太い注射針を抜いたあとはガーゼを渡され「何分か押さえといてね」と冷静に言われるのみだった。それを考えると、日本での採血はとても清潔であるし、綺麗な感じを受ける。
アルコール綿の存在
果たして本当に糖尿病患者にとってアルコール綿は必要なのだろうか?血糖値測定やインスリン注射の際に本当に必要なのだろうか?筆者はこんなことを考えながら、まことに面倒になりアルコール綿の使用を放棄してしまった。もうかれこれ10年間ぐらい経過するだろうか・・ただ、筆者のようなやり方はお勧めしない。